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大RTD企画 :「語る」「聴く」を問い直す~ナラティブと現象学~


 

登壇者:
森岡正芳(立命館大学)

大久保功子(東京医科歯科大学)

坂井志織(首都大学東京/事務局)

趣旨:
人生、病い、障がい、実践、よろこび、苦悩…これらのさまざまなできごとや思いは、「語る」「聴く」といった行為によって他者と分かち持たれる。今やこれらの営みは、ケアや研究の場面ではありふれたことだと言えるだろう。そして人びとの関心は、その結果生じる「癒し」や「負荷」あるいは「理解」といったものに向けられてきたと考えられる。しかし『現象学ってなんやねん』と問うならば、「語る」「聴く」という行為そのものが問われなければならないのではないか。個別の「語る」「聴く」が自身のうちに閉ざされることなく世界へと開かれていくとはどういうことなのか。その過程のうちでは、聴くことが語りを生み出す、語りが次の語りを生み出す、語りえないことに耳を傾ける…といった「語る」と「聴く」の諸関係、諸様相があるのではないか。「語りを聴く」という馴染んだ態度を一旦括弧に入れ、これらの行為そのものへとたち返ったとき、「語る」「聴く」という営み自体から見えること、これまで見えなくなってしまっていたことに気がつくのかもしれない。本RTDでは、「語る」「聴く」に携わってきた3名による話題提供を布石として、それらの行為自体を参加者とともに問い直していきたい。

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